🇨🇳 中国、対外投資に関する初の国務院令を公布──2026年7月1日施行

2026年6月1日、新華社が国務院令第837号《国務院による対外投資に関する規定》の全文を、司法部・国家発展改革委員会(NDRC)・商務部の合同記者会見と併せて公表しました。2026年4月17日に国務院常務会議で可決、5月5日に李強総理が署名、7月1日施行という流れです。

広東省を拠点に渉外法務に従事する弁護士として、条文(全34条)と記者会見の答弁を読み込んだうえで、日系企業・在中日本人の皆様に影響する4つのポイントを整理しました。

1. 部門規則から「国務院令」へ格上げ
これまで対外投資(ODI)は部門規則・規範性文書に依拠していましたが、今回正式に国務院行政法規となりました。司法部が中央・地方の100以上の機関に対し3回の意見聴取を実施しており、長期にわたり安定した規制枠組みとなります。

2. 居住者個人も「投資者」に含まれる
企業・組織だけでなく、中国居住者の個人も明示的に対象です。在中日本人で中国国内に居住実態がある方が海外SPV・信託・不動産を保有する場合、コンプライアンス経路の再点検が必要です。

3. 輸出管理との強い連動
対外投資を口実に、禁止・許可制の貨物、技術、サービス、データを国外に移転することは禁止されます。クロスボーダーの人員派遣・技術指導を介した間接的移転も含まれます。

4. 罰則は投資額連動
第27条:禁止類投資違反は投資額の5‰〜10‰、未申請・未届出は1‰〜5‰(是正拒否の場合5‰〜10‰)。さらに1〜3年間の対外投資禁止処分が可能です。ODI案件は規模が大きいため、比例罰の威力は固定額罰の比ではありません。

7月1日までに行うべきこと:
✅ 既存ODI案件の新規制対標
✅ 輸出管理との横串チェック
✅ 個人保有の海外資産構造の見直し
✅ 紛争解決条項の事前明確化(仲裁が明示的に推奨されています)

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