医薬品と医療機器に特化した生成AIモデルが、中国のサイバースペース管理局(CAC)の届出を通過しました。AI業界では小さなニュースですが、規制産業でAIを構築する企業にとっては重要なシグナルです。

渉外弁護士の立場から、三点お伝えしたいことがあります。

一点目、CAC届出は「ライセンス」ではありません。継続的なコンプライアンス体制の入口です。学習データの由来、コンテンツ安全メカニズム、アルゴリズム機構、苦情処理チャネル、すべてが記録として残されます。「届出済み」は「運営許可」を意味しますが、「完了」ではありません。

二点目、規制産業は二重コンプライアンスに直面します。中国で医薬品向けAIを提供する場合、サイバースペース規制当局と業界主管官庁(医薬品なら国家薬品監督管理局)の両方に対応が必要です。AIの出力が診断、治療推奨、臨床意思決定支援に踏み込めば、医療機器ソフトウェアの規制ルートも発動しうる。片方だけ通して片方を省くのは、数億円規模のR&D投資を無駄にする最短ルートです。

三点目、国内届出は海外展開の準備完了を意味しません。EUのAI規則は医療AIの大半を高リスクと扱い、独自の適合性評価があります。米国FDAにもAI/ML SaMDの独自ルートがあります。具体的な適用は現地の弁護士と現行有効な法律をご確認ください。

中国市場でヘルステック・フィンテック・EdTechのAIを展開する日本企業、あるいは中国発AI製品を日本へ持ち込む中国企業、ご相談ください。

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呉展鵾弁護士 · 渉外弁護士
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