「うちは中国企業なのに、なぜアメリカのイラン産原油制裁が及ぶのか」——原油取引のお客様から最近よく受ける質問です。

正直に言えば、米国の二次制裁はあなたの中国法人に直接は及びません。狙われるのは周囲——取引銀行、保険会社、清算機関です。「制裁対象と取引すればSDNリストに載り、ドル決済網から外される」という圧力が、結局あなたに転嫁されます。本当に喉元を締めるのは禁令そのものではなく、ドルなのです。

いわゆる中国の「法的な盾」とは、実務上は二つ——2021年の反外国制裁法と、商務部による外国法の不当な域外適用を阻止する規則です。私の判断は、これは盾であって矛ではない、ということ。米国制裁を無効にはできませんが、国内の取引先が「制裁が怖い」を口実に一方的に契約を破棄した場合、中国の裁判所で違約を主張し損害賠償を求める根拠になります。

より深刻なのは決済です。ドル清算こそ米国最大のテコ。支払いが凍結される「前」に、人民元建てなど脱ドルの決済ルートを設計しておくことが要です。契約では、第三国制裁が不可抗力に当たるか・誰のリスクか、決済通貨と代替チャネルを明記してください。

センシティブな取引ラインをお持ちなら、条項をお送りください。リスクを一緒に整理します。

———
呉展鵾弁護士 · 渉外弁護士
渉外法務 · 4ヶ国語対応(中・英・西・日)
サイト:wzklaw.com · 予約:wzklaw.com/booking.php